Red Dragonfly

Red Dragonfly 

I live with it 

It came to rescue me It came to guide me 

from the continent far away

 

When I first met with a red dragonfly 

I remember you 

sitting on the rock 

when I spotted you I was lonely 

I was walking with two men and one girl 

 

男の一人は南アフリカのレンジャーで、一人はイギリス人のボランティアだった

少女はスイスからきたボランティア

彼らは兄妹のように仲良くなっていた

 

彼らとは距離がある 私は少女と同じようには彼らに溶け込まない じゃれ合わない

遠くで彼らの楽しそうな声が聞こえる

 

小さな私の歩く速度は遅い 

白くすべすべとした肌の岩を登り降りて 道を延々と歩く

時折 男たちのどちらかが振り向く 時折 少女が振り向く

Are you OK? と声をかけてくれる 

わたしはYeahと笑顔で応える 

 

わたしはあえて彼らに追いつかない 追いつかないように連いていく

 

ここは美しいから きっと来てよかった きっと歩く価値があった

キリンも見られたから

立って歩く優雅なキリンも ばらばらにされたキリンの肢体も 両方見た 

覚えている 見上げれば

白く大きな球を編んだ 蜘蛛が天井の角から私たちを見降ろしていた

 

これから召されるキリンにも キリンを切る力仕事に従事する逞しい男たちにも

はらはらわくわくとした様子でそれを見守る少女にも

天井の蜘蛛にも 

だれともうまく調和できずに、わたしはそこに立っていた

気分が良いわけでも 悪いわけでもなく

 

ここでは暗くて広い部屋があてがわれている 

外では焚き火を囲んで談笑が始まる 

 

わたしは いつもより早く寝る夜 

人間たちとの会話には あちこちに棘が隠れている 

 

この土地は 寒くて冷たい 心の温もりが遠い 

  

 

わたしは赤トンボ

 

赤いエネルギーの閃き